アトリエとりむしさかな日記

北海道江別市にある、秋元さなえの美術アトリエ「とりむしさかな」です。レッスンや作品のことを書いていきます。 ◇江別市大麻東町13-52(大麻銀座商店街内)

(日曜②午後)「おこりっぽいやま」から…

こんにちは。アトリエとりむしさかなです。

今日は3月11日ですね。

2011年の3月11日は、大学4年生の春休み中でした。

教員免許を取るために留年することに決め、寮の部屋でぶらぶらしていた時のことでした。

あれから10年、卒業後はずっと教育保育の仕事をしているので、3月11日のその時間はいつも子どもたちと一緒でした。そして今日もです。

今の小学校低学年以下の子どもたちは、東日本大震災を体験としては知らないのですよね。

黙とうするときに「なんで?」と訊かれても、いつまでも答えられるようにいたいなと…そんなことを改めて思いました。

 

さて、先日1月24日 午後の部も、「おこりっぽいやま」を導入とした描画の活動を行いました!

この日は5名全員が揃ったアトリエでした。

f:id:torimushisakana:20210311111131j:plain

ウォーミングアップでは、ローラーを使って海を作ってもらいました。

みなさん、「あ、ローラーだ~!!!」と意外な好反応で、ちょっとびっくり。

「幼稚園でよく使ったけど、今は版画でしか使わないもん」だそうです。そっかぁ。

 

f:id:torimushisakana:20210311111424j:plain

「楽しい~」と無邪気な声が上がりますが、やはり児童さんらしいテクニックや工夫が見られますね。

f:id:torimushisakana:20210311111838j:plain

Rちゃんの紙には、うっとりするような大きな夕日が現れました。

f:id:torimushisakana:20210311112052j:plain

Nちゃん、今回も『カフェもふ』ちゃんと関連付けていくのかな?

f:id:torimushisakana:20210311112222j:plain

「ローラー楽しい!もっとやっていい?」というKくんは、海を作った後、自分のスケッチブックにもローラー塗りの実験中。

f:id:torimushisakana:20210311112334j:plain

毎回やりたいことがたくさんあるTくん。海をすごいスピードで塗った後は、スケッチブックにお絵描きです。

アトリエの壁に貼っている、アーティストの森本めぐみさんの作品を見つけて、「ここはとがってて~♪ とがってて~♪」と歌いながら模写しています。

 

大きな海が出来たら、いよいよレッスンへと入ります。

今回も、絵本「おこりっぽいやま」から、色々な表情の山のイメージを膨らませます。

紙を切ったり破いて、山の形が生まれたら、水彩絵具で描いていきますよ~。

f:id:torimushisakana:20210311113222j:plain

Nちゃんは、明るい緑と黄緑の色合いを、山の上で混ぜていくように塗り広げていきます。

f:id:torimushisakana:20210311113545j:plain

Tくんは、かなり絵本に忠実に作っていくようです!燃えるような怒った山の色を、慎重に塗っていきます。

f:id:torimushisakana:20210311113748j:plain

Rちゃんは、さっきの夕日の海と、山がどんな風に合わさっていくかが楽しみ。

f:id:torimushisakana:20210311113703j:plain

Yちゃんのこれは…山の噴煙だそうです!ビビッドでかっこいい!

しかし、この山は相当に怒ってる感じがしますね。

f:id:torimushisakana:20210311114341j:plain

Kくんは、山は絵具チューブのまま1色でささーっと塗り…「山にヒヨコ乗せたい!」とのこと!

こちらもどうなるか、とっても楽しみです。

 

時間とともに、個々の山のイメージが深まっていくのが見て取れます…。

こういう時は、講師は水替え係に徹して見守るのみです。

f:id:torimushisakana:20210311114702j:plain

f:id:torimushisakana:20210311114838j:plain

f:id:torimushisakana:20210311114902j:plain

 

そして…現れてきたのは、こんな山たちです。

 

f:id:torimushisakana:20210311115044j:plain

小1 Tくん

絵本を傍らに置いて、模写するように気に入ったシーンを描いたTくん。

色合いやタッチなど、絵本をとてもよく観察して取り組んでくれました。

メインの怒った山の隣に位置する小山も作りましたよ。

次回は、山の周りにいる動物なども作っていくのだそうです!

 

f:id:torimushisakana:20210311115350j:plain

小1 Nちゃん

今回の絵本が、大好きな『カフェもふ』ちゃんの世界観とはちょっと遠い感じであったので、頭を悩ませていたNちゃん。

山は山として作り、別の紙に『カフェもふ』ちゃんをペンで描きました。

興味の向かうものと、向かわないものの違いが、はっきりと筆跡に現れる素直なNちゃんです。

レッスン中には「今日は時間が長いよ~。まだ終わらないの~?」と飽きてしまっていましたが…実は次回、Nちゃんのこの作品は素晴らしい発展を見せます。。

 

f:id:torimushisakana:20210311120036j:plain

小2 Kくん

ヒヨコ大好きなKくんも、Nちゃん同様、山とヒヨコは別のものとして作っています。

「ヒヨコかわいい!でもどうやって山に乗せようかなぁ?」と、帰りがけに相談されました。

「きっと大丈夫だよ。乾いたら、次回まずはヒヨコを切り抜いてみようよ!」と励ましましています。

私も、自分の制作をしていていると、こういう「分からないなりに進んでいく」しかないときってあります。

Kくんにとっても、経験や成長を重ねる機会になるといいなぁ。

こちらも、次回とても面白い作品ができるので、お楽しみに^^

 

f:id:torimushisakana:20210311121405j:plain

小4 Yちゃん

いつも活動中は穏やかにニコニコと取り組んでくれるYちゃん。

みんなにどんな山にするかを尋ねたとき、「どっかーん!な山にする人~?」と訊いたら、Yちゃん一人が大きく手を挙げていたのが印象に残っています。

噴煙は裏表がしっかり塗られていますよ。

厚く塗り重ねられた山肌や、固めの絵具を打ち付けるように描かれた模様といい、まだ知らないYちゃんの一面を見たようで、わくわくします!

 

f:id:torimushisakana:20210311122327j:plain

小4 Rちゃん

ウォーミングアップでたっぷりとした夕日を描いたRちゃん。

山には色々な種類の花が咲き、カラフルな鳥も飛んでいるのだそうです。

花は、絵具を固めに使って浮き出しているように見せたり、にじみのテクニックを使ったりと、色の違い以外にも描き分けを意識していることが伝わります。

私も冬を脱出して、こんな暖かそうな世界に行きたいなぁと思ってしまいますね。

 

午後の部も、とってもユニークな山がたくさん現れてきました。

同じ絵本を読んでいても、そこから広がっていくイメージは様々で、とても面白いですよね。

次回は山と海を組み合わせて、さらに加筆をしていきますよ~!

 

(アトリエとりむしさかな 秋元さなえ)
====================

2020年度より、こどものアトリエが日曜開催となりました。

レッスンは毎週日曜(月3回目安)の開催です。

時間帯は以下の2種類です。無料体験は随時受付中(事前予約が必要)です。

①11:00~12:00

※定員に達しました

 

②14:00~15:00

 ※定員に達しました

 

3月のレッスンカレンダー

 3/14 ・お家を作ろう③

 3/28 ・幼児コース:作品ケースを作ろう/児童コース:お家を作ろう④

 

お問い合わせ

メール mochion@gmail.com

Facebookページ @torimushisakana

 

 会場は江別市大麻座商店街の一角です。

お車でお越しの際は、トライアル駐車場(商店街共同駐車場です。アトリエまで徒歩2分)をご利用ください。

 

こちらのチラシもご覧ください。

f:id:torimushisakana:20200425191820j:plain